こんにちは。
入浴検定を取得し、温泉入浴指導員の資格を持ち、スパ銭支配人をしているという、入浴の申し子。ナミカワです。
最近はトランプの話とかピザの話とかばっかりでしたが、たまにはお風呂の話もしないとね。
今日はみなさんがなんとなく感じている「お風呂はカラダに良い」ということについて、詳しく解説していこうと思います。
日本人ならみんな大好き「お風呂」。
長寿大国ニッポンを支える大切な生活習慣がこの「お風呂に入ること」です。最近は特に都会の方でシャワー派の人も増えてきましたが、まだまだ「毎日お風呂に浸からないと1日が終わった感じがしない」「肩までお湯に浸からないと疲れが取れない」という人も多いです。今では一家に一つ浴槽があって毎日お湯を張るのが当たり前ですよね。こんな国は世界中探してもなかなかありません。お風呂は日本人の心です(もちろん中にはお風呂が嫌いという方もみえると思いますが)。
しかし、お風呂って結構めんどくさいですよね?毎日お湯を張って沸かすのも大変ですし、掃除も結構な手間ですし、湿気も溜まります。そんな面倒なことが、どうしてこんなにも、現代社会に生きる多忙な日本人の生活に取り入れられ続けているのでしょうか?
ぶっちゃけ面倒なお風呂習慣を、日本人はなぜ続けるのか?
それはもちろん、お風呂に入ることにメリットを感じているからです。
結論から言うと、僕はお風呂に入る最大のメリットは「血流が上がること」だと考えていますが、それ以外にも、そもそも「お風呂」って、めちゃくちゃ良いことがたくさんあるのです。
お風呂に入ると起こる“良いこと”
- 体表面の汚れが落ちる
- 深部体温が上がる
- 汗をかく
- 蒸気で粘膜が潤う
- リラックス効果
体表面の汚れが落ちる
シャワーでもそうですが、汚れが落ちて清潔になります。衛生的にも良いですし、さっぱりすると精神的にもスッキリします。自分の身体がベタベタしたりくさかったりしたらテンション下がりますよね。
深部体温が上がる
深部体温とは、皮膚など身体の表面ではなく、内臓など身体の深い部分の温度のことです。深部体温が上がると、免疫力や基礎代謝が上がって、人間の持つさまざまな生理機能が高まります。あったかぽかぽか気分も良いですね。実は睡眠の質にも大きく影響します。
汗をかく
お風呂に入ると、分かりにくいですが結構な量の汗をかいています。お風呂の前後には十分な水分補給をおすすめします。お風呂でしっかりと汗をかくことで汗腺の働きを活発にし、体温調節機能を高めることができます。また、汗と一緒に体内の不要な老廃物などを排出してくれるのでデトックス効果もあります。余分な水分がたまらないのでむくみ解消も期待できます。汗かくって大事。特に冬場は気をつけたいですね。
蒸気で粘膜が潤う
特に花粉症の人などは絶対にシャワーよりお風呂に浸かった方が良いです。お風呂の蒸気が目や鼻・のどの粘膜を潤すことで、花粉などを洗い流しやすくしてくれます。粘膜はとってもデリケートなので、しっかり潤った状態にしてあげることが大切です。お風呂でのどが潤うとついつい鼻歌を歌いたくなっちゃいますよね。良い感じによく響くんですこれが。ご近所迷惑にはご注意を。
リラックス効果
まず、浴室に1人という開放感。衣服を身につけない開放感。逆に密室という安心感。このような特殊な状況は日常生活においてお風呂くらいしかありません。さまざまなストレスから心と体が解放されて、リラックスしまくることができます。誰も見ていないのです、好き放題やっちゃいましょう。あ、でも、旅館や銭湯の露天風呂も最高ですよね。外気に触れながら真っ裸でいるあの非日常。開放感。快感。
このように、お風呂に入ることは本当にメリットだらけです。しかし僕は、これらのたくさんのメリットを差し置いて、
「お風呂がカラダに良い」最大の理由は“血流が上がること”である
と考えています。まず、なぜお風呂に入ると血流が上がるのでしょうか?
お風呂に入ると血流が上がる理由
- 自律神経への刺激
- 入水時に水圧がかかることによる押し戻し
- 湯上がり時に水圧が無くなることによる反動
1.自律神経への刺激
お風呂に入ると、お湯の熱さが自律神経を刺激します。熱いお湯の場合は「交感神経」優位の状態になって、心拍数が上がってたくさんの血液が送られます。逆にぬるいお湯の場合は「副交感神経」優位の状態になって、血管が拡げられ、身体のすみずみまで血液が送られます。
このように、熱いお湯とぬるめのお湯では仕組みが違うのですが(だいたい42℃が境目)、どちらも血の巡りをよくしてくれる効果があります。自律神経さん優秀。
2.入水時に水圧がかかることによる押し戻し
お風呂に入れば当然、お湯の水圧を全身に受けることになります。肌のすぐ下にはたくさんの血管があるため、そこに水圧がのっかることで押しつぶされ、血流が心臓の方向に押し戻されます。心臓のポンプで動脈に血が送られ、静脈の血が水圧で戻ることで全体の血流が良くなります。物理的。
3.湯上がり時に水圧が無くなることによる反動
これもとっても物理的な効果ですが、水圧によって押さえつけられていた血管が一気に開放されるため、血液が勢い良く流れ出します。お風呂入ると血液さん忙しい。
以上の理由などで、お風呂に入ると血流が上がります。「水圧」というのは盲点だったのでは?これがシャワーとお風呂の一番の違いです。
では、血流が上がるとどんな良いことがあるのでしょう?
身体の不調のほとんどは血流で解決する
大きく出ましたが、日常生活で起こるさまざまな身体の不調の多くは、血流が上がることによって解決できると言われています。
なぜなら、血液は人が生きるのに必要なものをすべて運んでいるからです。
血液が運んでいるおもなもの
- 酸素
- 水分
- 栄養素
- 老廃物
- 熱
- 免疫物質
- ホルモン
どれも人が健康的に生きるために必要不可欠なものばかりです。逆に言えば、血さえしっかり巡っていれば、人は健康的に生きることができる、というのも、決して過言では無いといえます。(しかし、全部解決、というわけではないので、不調があればちゃんとお医者さんに診てもらいましょう。中にはお風呂に入ることで悪化するものもありますので、注意が必要です。)
肩こり・腰痛、肥満、頭痛、冷え性、肌荒れ、精神不安、疲労、などなど。お風呂に入って血流が上がることで改善が期待できることばかりです。
お風呂でしっかり温まって体温を上げて、血流を上げて、しっかり質の良い睡眠を取る。これらがしっかりできていれば、大抵の不調はどっかいってしまいます。血流最強です。
(個人的には、やはり健康には食事と、特に睡眠はとっても大事だと思っていますが、食事や睡眠とお風呂の良い関係性などについてはまたいつか記事にできればと思っています。)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本人ならみんな大好き「お風呂」が身体に良い理由が、分かって頂けましたでしょうか。こんなにメリットあるんだもん。そりゃ入るよね。海外の人も入ったらいいのに。
お風呂に入ると起こる“良いこと”
- 体表面の汚れが落ちる
- 深部体温が上がる
- 汗をかく
- 蒸気で粘膜が潤う
- リラックス効果
お風呂に入ると血流が上がる理由
- 自律神経への刺激
- 入水時に水圧がかかることによる押し戻し
- 湯上がり時に水圧が無くなることによる反動
最大のメリットは“血流が上がること”で、血流が上がればほとんどの不調は解決する
最後に。もちろんシャワーでもがんばれば似たような効果は得られるのですが(水圧は無理だけど血流は上がる)、お風呂に浸かった方がより効率的かつ効果的にメリットを享受することができます。
「夏場は暑いからシャワーですましてる」というそこのあなた!
毎日お風呂に浸からないなんてもったいないぜ!
ちなみに、こんな感じの入浴に関する知識をたくさん勉強できるのが入浴検定です。興味があればぜひ見てみて下さい(全然運営には関わってない)。
ではでは☆